東日本大震災のマグニチュードが修正された理由


昨日は三陸沖と千葉県東方沖で比較的大きな地震がありました。いずれもマグニチュードは6台で、津波はほとんどないようでしたが、我が家も久々に結構揺れました。

マグニチュードといえば、東日本大震災では、最初にマグニチュード7.9と発表されたにも関わらず、その後立て続けに修正され、最終的にマグニチュード9.0とされました。これを見て、気象庁の怠慢だとか国の隠蔽だとか思った方もいるかもしれません。実際のところ、こうなったことには明確な理由があります。

マグニチュードというのは、地震の規模を示す単位、というのはご存知のとおり。科学的により正しく言うならば、エネルギーの大きさを示す単位です。つまりマグニチュードの算出とは、地震で発せられたエネルギーがどれくらいなのかを計算しているわけです。

地震のエネルギー量を測る……といっても、地震は広い範囲で揺れますから、どこか1点で観測した揺れの大きさだけで「これはマグニチュードいくつ」とは算出できません。1点の観測で知れるのは、その地点での揺れの大きさ、すなわち震度です。

マグニチュードの算出は、揺れの大きさと震源までの距離、震源の深さなど、複数のデータをもとにして行われます。そしてその計算にはいくつかの方法があります。求めたいのは地震の発したエネルギー量であり、あえて乱暴に言えば、近い答えが出るなら計算方法は何でもいいのです。

我々がニュースで目にするマグニチュードの値は、気象庁が発表する「気象庁マグニチュード」というものです。ここで使われている計算方法は、値の算出が早く行えるのが特徴です。地震で発せられたエネルギーの量は、震源が海底にある場合の津波の大きさに比例します。つまり津波の規模が予想できるため、早く算出するということが重要なのです。

しかし、この仕組みにも弱点があります。それは「マグニチュードの頭打ち」という現象です。通常の地震であれば、気象庁マグニチュードは正確かつ迅速です。しかし、マグニチュード8を超える地震になると、計算の仕組み上、それよりどんなに大きな地震であっても、マグニチュード8以上の値が算出できないのです。

これが東日本大震災で最初に出された、マグニチュード7.9の正体です。気象庁マグニチュードについて知っている人は、この数字を見た時、「これはマグニチュード8を超える、とんでもない大地震かもしれない」と思ったはずです。

こうなった場合、別の計算方法で正しいマグニチュードを求めなければなりません。方法はいくつかありますが、いずれも気象庁マグニチュードに比べれば算出に時間がかかります。時間をかけてデータを集めれば、その分計算も正確になっていきます。このため、マグニチュード8.4、8.9、9.0と、たびたび値が修正されることになりました。

気象庁の方々の名誉のために言っておきますと、値をたびたび修正しているのは、その都度最新の情報で、最も正確な値を算出しているためです。そもそも計算のためのデータは、地震と津波であちこち寸断されていて十分とはいえない状態。その上、マグニチュード9.0という値は、世界中での観測史上4~5番目の規模の地震で、日本だけなら有史以来おそらく最大の地震だということになり、仮に算出できたとしても到底すぐに信じられる値ではない(計算ミスを疑う)はずです。

しかし、現実は現実として見なければなりません。マグニチュードから津波の大きさを想定するのであれば、気象庁マグニチュード7.9の値から想定された津波と、8.4に修正された後の想定、そして実際に各地を襲った9.0の津波は、大きなギャップがあるのは当然です。津波警報が当初の6mから10m以上に引き上げられ、実際にはその数倍に達したところもあることを考えると、このままの仕組みを続けるというわけにはいかないでしょう。とはいえ今すぐにどうにかなるものでもないので、当面は気象庁マグニチュードが使われ、およそ8で頭打ちになる、ということは覚えておくといいと思います。

たとえ震源が遠方で揺れ自体が大したことはなかったとしても、津波はそれより遠くまでやってきて大きな被害を与えることがあります。大きな揺れの時はもちろん、弱くとも長い揺れ(震源が遠く、地震の規模が大きい可能性が高い)の時には、きちんと地震情報を得ておくことをオススメします。

より詳しい情報が知りたい方はこちら。

http://ja.wikipedia.org/wiki/マグニチュード

東日本大震災のマグニチュードが修正された理由” への4件のコメント

  1. ウソは書かんで!
    まるで中学生か何かの感想文レベル以下。

    こういうデタラメばっかりだから、専門職の方や災害復旧に携わる人に迷惑。

  2. コメントありがとうございます。
    内容に関しては、わかりやすさを優先して説明を簡略化している部分がございます。また掲載から時間が経ち、東日本大震災そのものの情報が変化(正確化)した部分もございます。その上でもし間違いがありましたら、具体的にご指摘いただけましたら幸いです。

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