wis's Game Review - No.1
ファイナルファンタジーXI
| ■ シリーズ11作目にして初のオンラインRPG |
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1987年にファミリーコンピュータで1作目が発売されてから15年。シリーズ11作目として誕生したファイナルファンタジーXI(以下FFXI)は、ネットワーク専用ゲームとなり、5月にPlayStation2用、11月にはWindows用のソフトが発売された。これまでの10作品とはゲーム内容や世界観が大きく異なるが、それ故に過去には無かった面白さも生まれている。 また本作品は、国産では初めての、完全3DCGによるMMORPG(Massively Multiplay Online Role Playing Game、数千人以上の同時プレイが可能な大規模なネットワークRPGの事)でもあり、その点でも大きな注目を集める意欲作となっている。 ここではその面白さの一端を紹介し、ゲームの新しい世界に触れていただきたいと思う。 |
| ■ ストーリーと世界観 〜 3国の争いと獣人の侵略 |
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ゲームの舞台となるのは『ヴァナ・ディール』と呼ばれる、剣と魔法の世界である。 この世界で生活する種族は5つある。人間に最も近い姿をした『ヒューム』、強靭な肉体持つ亜人種『ガルカ』、長身で長い耳を持った『エルヴァーン』、小柄だが知力の高い『タルタル』、猫のような素早さを持った『ミスラ』となっている。 これらの種族は、大きく3つの国に分かれて暮らしている。ヒュームとガルカが支配し、機械文明に長けた『バストゥーク共和国』、エルヴァーンが支配し、騎士道を貫く『サンドリア王国』、タルタルとミスラが支配し、魔法によって統治をする『ウィンダス連邦』がその3国である。この他に、政治的・地理的に中立を保つ『ジュノ大公国』も存在する。 ジュノ大公国を除く3国は、過去に対立し戦争をしていたが、20年前に突如現れた『闇の王』によって、『獣人族』という別の種族に侵略を受けた。この時から3国は争いを止め、同盟を結んで獣人と戦い、闇の王を滅ぼした。それ以降、この同盟は継続しており、直接的な戦争は行われていない。 その戦いから20年を経て、再び闇の王が復活しようとしているという。 このような流れで、プレイヤーはヴァナ・ディールに冒険者として生まれることになる。 |
| ■ プレイ開始までの流れ |
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ゲームを開始すると、まずは自分の分身となるキャラクタを作成することになる。 まず上のストーリーに出てきた5種族に、それぞれ男女の性別を合わせた(ガルカは男、ミスラは女のみ)8種類の中から、好みのものを選ぶ。それぞれの種族には特徴があり、ガルカは力強いが魔法は苦手、タルタルは魔法が得意だが殴り合いは苦手、といったようになっている。性別は強さに影響しないので、こちらは好みで選ぶと良いだろう。 次に、選んだキャラクタの髪型と髪の色、身長を選ぶ。髪型は各種族・性別毎に8種類、色は2種類で、計16パターンが用意されている。身長はS、M、Lの3種類。これらも強さには影響しないので、好みで選んで構わない。 顔を選ぶと、次に、最初にプレイする『ジョブ』を選択する。ジョブシステムについての詳細は後述するが、ジョブは後で任意に変更することが出来る。ただし初期装備の武器は、ここで選ぶジョブに合わせた物が支給されるので、初めに遊ぶつもりのジョブを選んでおくべきだろう。最初に選ぶことの出来るジョブは、『戦士』、『モンク』、『シーフ』、『白魔道士』、『赤魔道士』、『黒魔道士』の6つとなっている。 ジョブを選ぶと、次はキャラクタの名前をつけることになる。残念ながら日本語は使用できないため、アルファベットで名前を入力する。3文字以上であれば名づけることが出来るが、既に他の人が使用している名前は、当然ながら使うことが出来ない。もしも既に使われている場合は、それを示す警告が表示されるので、別の名前を考えて再登録することになる。 最後に、所属する国を決める。上で紹介した4国のうち、ジュノ大公国を除く3国から、所属国を決定する。どの種族であっても、好きな国を選ぶことが出来るのだが、ストーリー上で種族に対応する国(例えばエルヴァーンならサンドリア王国)を選ぶと、初期装備に指輪を追加支給される。序盤ではかなり強力な装備となるので、知り合いが居るなどの特別な理由が無い限りは、対応する国を選んで指輪を入手するのがいいだろう。 これでキャラクタの作成は終了である。この後、冒険前のイントロが流れる。キャラクタ作成直後の一度きりしか見ることが出来ないので、しっかりと堪能しておこう。長く冒険した後にこれを思い出すと、なかなか感慨深いものがあるのだ。 |
| ■ 戦闘のシステム |
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最初に述べたように、FFXIは完全3DCGによるゲームであり、従来の家庭用RPGでお馴染みの見下ろし視点ではない。キャラクタの視点、またはそれに近い視点で操作する事になるので、本当に「知らない街に放り出された」ような状態からスタートする。しかし操作自体は直感的でそれほど難解ではないし、地図も見る事が出来るので、それほど迷う事も無いだろう。 プレイヤーは冒険者としてヴァナ・ディールの地を踏むことになるので、当然ながら戦闘をこなさなくてはならない。最初から一通りの武器と防具(ジョブによっては魔法も)を持っているので、すぐに戦闘を行う事が出来る。 街から出ると、すぐに野うさぎや大ミミズのようなモンスターを目にすることが出来る。これらのモンスターに接近し、メニューから『攻撃』コマンドを入力すると、自動的に装備している武器で攻撃を開始する。自分で剣を振ったり、敵の攻撃を避けたりという操作は必要ないので、後は戦闘が終わるまで、戦いの様子を傍観するだけである。魔法使いの場合は、さらにメニューから『魔法』を選んで使用する。こちらは一度選んでも、自動的に何度も魔法を使用したりはしないので、一回毎に必要に応じてメニューから選んで使用する。 敵を倒すと、経験値が手に入る。これを一定量貯める事で、キャラクタがレベルアップし、強くなっていく。こうして経験値を稼ぎ、徐々に街から離れていき、強い敵を倒していく、というのが冒険の基本的な流れとなっていく。この辺りは従来のRPGと差異は無い。 しかしそのうちに、だんだんと一人では敵を倒すのが辛くなってくる。そうなると、他のプレイヤーとパーティを組んで、一緒に戦う事になる。パーティでの役割を果たし、協力して強い敵を倒せたときには、きっと大きな感動が得られることだろう。 |
| ■ クエストとミッション |
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冒険者としてのプレイヤーは、街の人の頼みや国の指示で、いわゆる「おつかい」をすることになる。これには大別して2つの種類があり、それぞれ『クエスト』と『ミッション』と呼ばれている。 クエストは多種多様に用意されており、「○○を持ってきて欲しい」とか「○○を届けて欲しい」というようなものがいくつもある。これらには報酬が用意されており、達成することでお金やアイテムを得る事が出来る。 ミッションでは、FFXIの中心となるストーリーが展開する。獣人にさらわれた子供を助けたり、ドラゴン退治をしたりしながら、物語の本質に触れていく事になる。これらを達成する事で、その国での『ミッションランク』が上がり、新たな装備の支給を受ける事が可能になる等、色々な便宜を受ける事が出来る。 いずれもFFXIをプレイする上で重要な意味を持つだけでなく、それぞれに物語を楽しむ事が出来る。冒険をしてレベルを上げながらも、これらにも積極的に挑戦していくと、よりゲームを楽しむ事が出来るだろう。 |
| ■ ジョブチェンジシステム |
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十年来のファイナルファンタジーファンであればご存知のシステムであると思うが、FFXIには『ジョブチェンジシステム』というものが採用されている。本作一押しのシステムであるので、詳しく解説していきたい。 キャラクタ作成の項で少し触れたが、FFXIにはいくつかのジョブが存在する。これらのジョブは好みに応じて変更する事が可能になっている。戦士が肌に合わない気がしてきたので、これからは白魔道士で、ということも出来るし、たまにはシーフで遊んでみるか、なんて事も可能である。この場合、経験値とレベルは各ジョブごとに対応しているので、未経験のジョブはレベル1からのスタートとなる。もちろん、変更前のジョブに戻せば、レベルや経験値も元に戻る。 また冒険を進めていくと、『サポートジョブ』という新機能を手に入れる事が出来る。これはメインとなるジョブのサポートとして、別のジョブを組み合わせる機能である。例えば戦士に白魔道士のサポートジョブをつけると、回復も出来る戦士が出来上がる。ただしサポートジョブは、メインジョブ(先ほどの例で言えば戦士の事)の半分のレベル分しか効果を発揮しない。またサポートジョブとなるジョブのレベルが低いと、それに応じた強さしか引き出されない。短所はあるが、このサポートジョブシステムによって、ジョブの選択の幅がより広くなり、個性を引き立たせる事になるのは言うまでも無いだろう。 次に、登場するジョブの紹介をしておきたい。 『戦士』 『モンク』 『シーフ』 『白魔道士』 『黒魔道士』 『赤魔道士』 これら6ジョブ以外にも、冒険を進めることで、『ナイト』、『暗黒騎士』、『獣使い』、『狩人』、『吟遊詩人』などの『エキストラジョブ』が使用可能になる。これらのジョブは、上級・グレードアップという位置づけではなく、あくまで初期のジョブとは対等の立場にある。ただし初期の6ジョブとは違う特徴を持っているので、これらのジョブを会得することを目標としてプレイしてみるのも良いかもしれない。 |
| ■ 一人で始めるのは不安……? |
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ゲームの魅力は伝わっても、やはり知り合いも無く、一人でプレイするのは不安に思うかもしれない。しかし、その心配は無用だと断言しよう。 ゲームを始めれば、すぐに他のキャラクタを目にする事が出来る。中には商人や衛兵など、コンピュータが操作するキャラクタも存在するが、名前が白い文字で表示されているキャラクタは、全て他のプレイヤーのキャラクタである。勇気があるならば、自分から何か話しかけても良いだろう。そうでなくても、近いうちに他のプレイヤーに道を聞かれたり、パーティに誘われたりと、話しかけられる機会があるはずである。多くのプレイヤーは、同じように一人でヴァナ・ディールに足を踏み入れ、そこで新たな友人を見つけている。これこそが、ネットワークゲームの醍醐味と言っても良いだろう。 もちろん、知り合いと一緒にプレイすれば、より楽しめる事は間違いない。ゲームセンターや友人宅へ足を運ぶことなく、他の人とわいわい騒ぎながらプレイすることは、ネットワークゲームでしか味わえない感覚だろう。 注意していただきたい事もある。従来の一人用のRPGとは異なり、ゲームを通してとはいえ、その向こうには別の人間が必ず居るのである。他人に迷惑をかけたり、不快感を与えないようにしながらプレイすることを、常に心がけて欲しい。 また、本作をプレイする準備として、場合によっては数万円単位の出費が必要となる。ゲームソフトの購入はもちろん、インターネットの常時接続回線、出来ればブロードバンド回線が欲しいところである。また、PlayStation2版であればブロードバンドユニットやキーボード、Windows版であれば、それなりのスペックを持ったパソコンが必要となる。 確かにネガティブな要素も多いが、ゲームの面白さという点では、まさに革命的なものがある。このような限定された環境においてでさえ、既に一日約10万人のプレイヤーが遊んでいる事からも、その片鱗が覗えるだろう。また本作を含めたネットワークゲームは、新たな要素が後から追加される事も多い。プレイヤーが遊んでいる間も、ゲームそのものが徐々に進化(バージョンアップ)していく。新たな装備やジョブの追加も、今後行われていく事は間違いない。 最近のゲームに今ひとつ惹かれない、面白いゲームが見つからない、という方には、是非プレイしていただきたい。ヴァナ・ディールの先人達も、きっとあなたを暖かく迎え入れてくれる事だろう。 |