Tactical Manual for Tanarus No.405
指揮について・実用編

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 ここでは、指揮の基本形について解説していきます。そもそも指揮というのは固定された戦術ではなく、その場に会わせて臨機応変に切り替えることが必要です。その基礎となる部分に関しての解説という意味で、基本形と書きました。基本形ですが、実際にこの指揮が有ると無いでは、大きな差が出ると思います。


・指揮者の心構え
 指揮者に必要な心構えがいくつかあります。まずは行動としてあらわれるものとして、指揮者は基本的に先頭に立つと言うことです。敵に真っ先に切り込んで行かなくては、ついてこい、という指揮は出来ません。ただ戦術としてMagやLig、またSAT持ちを先行させるというのも有効な手段ですので、いつでも戦闘でなくてはならないと言うわけではありません。ですが心構えとして、同じ種類の戦車の中では常に戦闘にいるつもりでいてください。

 次に、死ぬことを嫌がらないことです。先頭に立つこと自体がすでに危険なので、死ぬのを嫌っていてはどうにもなりません。また引っ張っていく立場なので、味方は死ぬが自分は死なない指揮者というのも、少しまずいんじゃないかとも思います。指揮はレートを落とす、くらいのつもりでいてください。特に慣れないうちは大きくレートを落とすかもしれません。誤解の無いように言いますが、死にまくって良いという意味ではありません。指揮者は戦場を最後まで把握して、適切な指示を出すことが望まれます。

 最後に、失敗を恐れない、また失敗してもめげないことです。指揮を失敗して味方を全滅させてしまったとしても、自分が落ち込んでいても仕方ありません。「あーごめん、敵さん上手いね〜」なんて言いながら、次の戦法を考えてください。少し謝って、次を考える感じで。謝ってばかりの指揮者も、全く謝らない指揮者も、人を引っ張るには今一つだと思います。チームの士気をあげることも大切ですので、チームメンバーに嫌われながら指揮者をやるなんて事はまず無理なことです。

 先頭で敵に切り込んでいける実力と度胸、それに他人に気配りが出来ること。技術とメンタル面の両方が必要になります。


・指揮のステップ
 指揮の基本として、3つの行動があります。まずリグループ、次にGO、最後にBACK、です。リグループというのは全員を集合させて、攻める準備を整えることです。GOは攻め入るとき、BACKは戻るとき、です。この3つを確実にこなすことが、ある意味指揮の全てといえます。


・リグループ
 指揮で忘れられがちなのがこのリグループです。味方を一所に集めて攻める準備をする、これだけのことですが、非常に重要なことです。指揮者は最低限、攻め入る直前まで味方の位置を把握しておかなくてはなりません。攻め入るときに味方が足りないなんて事は論外です。また味方が全員集まっていても、きちんと攻める準備が出来たかどうか確認しておかなくては、綺麗に揃ったRUSHが難しくなります。また勝手に攻め入ったりする人がいれば、先に行かないように注意する必要もあるかもしれません。

 グループがきちんと揃って攻められるようなペースになるまでは、リグループを徹底してください。特にRECを攻め落とした直後などは慌てずにREC上でリグループし、ペースを落ち着かせることも必要です。


・GO
 リグループが出来たら、次は攻め入るタイミングです。5体が同時に攻め込んでくれば、これは容易に破壊できるものではありません。ですが少しでもタイミングがずれると、そこを突かれて一気に崩れることもあります。この隙を作らないことこそ、GOの指揮で最も重要なことです。

 GOをかける前には、「行きますよ」などのような前準備の一言がある方がベターです。突然にGOをかけられても、全員がスムーズに揃って攻め入るのはなかなか難しいものです。

 GOをかけても、敵に全神経を向けてはいけません。遅れている味方はいないかをレーダーで確認してください。自分だけが突出している場合は少し速度を落としたり、遅れている味方がいる場合は一度止まったり、戻ったりする必要もあるかもしれません。


・BACK
 指揮で最も難しいと思われるのがこのBACKです。何が難しいかというのは、実際にやるとすぐに判ります。普通は戻るタイミングがいつなのか判らないのです。

 BACKの判断基準は、被害を最小に押さえる、という所でしょう。具体的に説明しましょう。RUSHで勝っている場合のBACKは、敵を全滅させた直後です。復活した敵にやられないように素早くBACKをかけることで、全体の動きが統一され、一人は攻めているが一人は戻っている、という状況を回避することが出来ます。もちろんさらに攻め入れる場合は、BACKをかけずに攻め入っても構わないでしょう。

 負けている場合のBACK。これが一番難しいのですが、そのまま戦闘を続けてもこちらが1killも出来ずに全滅するのが予想される場合は、速やかにBACKを出す必要があります。ただ味方が数的に不利だからBACKを出して良いかというと、そうではありません。たとえ5:2くらいになっていたとしても、2の味方が敵を1機でも倒そうとしているかもしれません。そんなときにBACKをかけられて片方が逃げてしまい、結局両方が死んでしまうと言うこともあり得ます。

 BACKに関しては、指揮者が出さなくてはならないものではありません。前線で戦っている誰かが出すべきです。死んでBaseにいる指揮者がチャットの情報だけを頼りにBACKを出されては、逆に前線が混乱してしまいます。その場で戦闘をしている人が状況を見てBACKを出すのが最善の方法です。死んでからBACKを出す場合は、最低でもレーダーで前線の様子を確認してからにしてください。

 BACKが完了したら速やかにリグループです。補給や復帰する人を待って、きちんとリグループしてください。


 これで指揮の基本形の解説は終わりです。残りは具体的な作戦の立案と、相手の出方や状況にあわせた臨機応変な指揮です。経験がものを言う話ですので、ここまで読んだらこれ以降は「自分の指揮」というものを作り上げてみるのも良いかもしれませんね。

 あと指揮者は死ぬべきとか死んじゃダメとかいろいろ書いてますが、程良く死んでください(w
チームで一番レートが高い指揮者というのはどうかと思いますし、逆に一人だけひどいレートだというのも良いとは言えません。まあ後者の場合は全体で勝ち越していれば良いんじゃないかと、私は思います。