この時期になると毎年同じようなことを言ってますが今年も言います。
花粉症なめんな。
ちょっと外に出ただけで涙とくしゃみと鼻水が止まらなくなるんです。花粉症でないひとは「ふーん、で?」と思うでしょうけど、じゃあ花粉症以外でそんな強烈な症状が出ることってあります? かなり重篤な風邪を引いた時くらいですよね。花粉症患者にとっては、この季節はそういう症状を発する即効性の病原菌が逃げようもなくそこらじゅうを飛んでる状態なんです。
そうはいっても涙とくしゃみと鼻水程度……と思うでしょう。じゃあ涙とくしゃみと鼻水が止まらない状態で仕事して飯食って寝てみてください。何するにもものすごい不自由します。特に寝ている間の症状は辛いです。寝たくても涙とくしゃみが止まらなくてなかなか寝付けないし、寝たとしても眠りはどうしても浅くなるし、鼻づまりのせいで口で呼吸してしまったり、鼻水そのものが流れたりすることで喉もボロボロになります。そんな状態が逃げようもなく2~3カ月も続くんですから、体力も奪われるし、酷い時期にはずっと発熱が続きます。
薬はありますが、アレルギーの諸症状を軽減するだけで完全には治まりません。しかも抗アレルギー薬には必ず眠気の副作用があります。最近はいい薬が増えて副作用もかなり軽減されましたが、副作用の小さいものは効果もゆるやかなことが多く、また個人個人の体質や体調によって副作用の強さも異なります。
もう25年ほど強い花粉症患者をやってきましたが、結局この時期できることは、なるべく外に出ないことと、あとは気合で何とかすること。もちろん何ともならないので、この時期の私は使い物になりません。
それにしても、最近では日本人の4人に1人が花粉症患者だと言われている割に、ずいぶん理解度が低いと思います。花粉症でない人が「俺は違うから無関心」とかいう話ではなく。「花粉症なんだ、大変だね。がんばってね」くらいの結論で終わってるのはなぜなのかと。こんだけ酷い症状なんですから、花粉の飛散が酷い日は休むくらいのことはさせてもらって当然なんじゃないかと思うんです。
なぜそうならないのか。私の思う答えは3つ。
1. うつらない
私のような酷い花粉症の場合、重い風邪やインフルエンザにも劣らない症状が出ます。でもそれは他人に感染するわけではありません。だったら仕事や学校に行っても他人に迷惑はかかりません(少々うるさいかもしれませんが)。学校や会社も強いて休めという理由はありません。
2. 治らない
風邪と違って、花粉症は治りません。シーズン中はいやおうなく発症します。休んだところで治らないなら、黙って普段どおり生活したらいいじゃん、ということになってしまいます。これには花粉症患者側の諦めも入っていると思います。
3. 症状の重さが人それぞれ
諦めて何とかなる程度の症状の人はいいですが、もうどうしようもないくらい酷い症状の人もいます。「ちょっと鼻がむずむずするんだよねー。私もついに花粉症になっちゃったかも☆」とか言ってられるレベルの人と、3分外に出ただけで涙と鼻水が1日中止まらなくなる人が、どっちも同じ「花粉症」でくくられるんですから、数少ない重篤な人のことを理解してくれる健康な人は少ないでしょう。
程度の軽い花粉症の人が、「私と同じ花粉症なんだー」と言いながら、実は重症患者のことは理解していない……ってことも実体験としてあります。
いつもマスクをして、医者に行って薬を飲んで、それでもずっと鼻をかんで目薬をさしているような人がいたら、ぜひ気遣ってあげてください。3月中ごろに近づくと、そろそろ体力的にきつくなってくる時期ですので……。
解決策はあるさ。花粉が飛ばなそうな砂漠地帯とか北極・南極、もしくはISSに住むというのはどうだろう。
春花粉の場合は、先だって11~12月頃に症状緩和の注射を受けておくと
それだけでかなり楽に過ごせることがあります。個人差あります。
詳しくはお近くの保健所で。
>髷さん
ISSはいいですね!地球上のあらゆる病原体ともオサラバできるツアー!2年間の訓練費用込みで料金200億円!とか。冗談は置いといて、避難が可能な人はそれが最適解ですね。国内でも杉花粉のない地域はありますし。
>匿名さん
ステロイドかヒスタグロビンでしょうか? 注射は副作用が出た時に対処できないので、個人的にはあんまりオススメできないです。減感作療法はやってみたいですが、通院の手間がかかるので、忙しい社会人には難しいんですよね……。