かつて世界最大、いま廃墟―― 琵琶湖をのぞむ大観覧車「イーゴス108」は今でもときどき動く
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1301/24/news023.html
ITmediaのねとらぼさんで初仕事。実は以前から何か書いてくださいよと言われていたんですけど、「Twitterなどで広がりそうな面白いネタ」と言われてもポンポン出てこないというか、何をフックにすべきなのかがよくわかんなくて、なかなか決まりませんでした。で、実家に戻った時に思いついたのがコレ。イーゴス108。
帰省するたびに電車から見えていて、年々赤茶けていくのがスゲーなあと思ってました。でもよくよく考えてみると、なんで残ってるのかがわからない。調べてみたら元社長が再開したいなんて言ってるそうなので、改めて取材してみましょう、という流れです。全国的には知られていない面白さもあり、関西人なら誰もが知ってる懐かしいモノでもあります。
記事ではスムーズに取材が進んだように書いていますが、実際には連絡先がわからず、現場に行って手がかりを探すところからスタート。近くの空き地に大阪の不動産屋の看板があったので、ここが現在の持ち主かなあと思い電話したらビンゴ。でも事情を聞いたら「上に取材可否を確認しますけど、あんまり面白い話ができないと思いますよ」とか言われて。
しばらくして取材許可は出たものの、やっぱり特に決まっていることがあるわけでもない、ということで紹介されたのは、不動産屋の系列会社がやっているという、観覧車の近くにある打ちっぱなしゴルフの管理人さん。観覧車の管理を任されている“ことになっている”のだそうで、不安を抱えつつも電話してみると、話が通じはしたものの、「今日大雪でっしゃろ。雪かきが大変やさかい、明日また連絡もらえまっか」というお返事。
そして翌日電話してみると、「それやったら元社長に聞くのがよろしいわ」ということで、電話番号を教わり、前田さん宅にお電話。90歳目前の方の家にいきなり電話して話を聞かせろというのも無茶じゃないかなあと思いつつ、電話に出ていただけた前田さんは、意外なほど元気なお声でした。でも「これから出かけんといかんさかい、今度にしてもらえんか」というお答えが。夜には戻られるということなので、再び待ち状態に。
そして夜になって電話してみると、前田さん、ちゃんといらっしゃいました。改めて私の名前を名乗ると「ああ、はい。どちらさんでしたかね」ってやっぱり忘れとるやないかー! 壮絶に先行きが不安になりましたけど、事情を説明したら今度はまた聞いてもいないことまで片っ端から喋ってくれました。びわ湖タワーには子供の頃に何度も行ってましたから、こうやってお話しが聞けたことは本当に光栄でした。これでイーゴスが何か進展するきっかけになってくれれば、本当に嬉しいですね。
あとこれ秘密なんですけど、私、イーゴスに乗ったことないです。完成時は高校生になってたんですけど、車で30分以上かかる場所にあるんで、チャリで行くにはさすがに遠く、親にねだって行くような歳でもなく。その後、実家から離れて暮らしている間に営業が終了していたという代物。なんかもう、すんません。
<追記>
2013年末に解体され、ベトナムに運ばれて再稼働することになったそうです。実は前田さんにお話を伺った時に記事にはできなかった話がありまして、「ベトナムに行く話が決まりかけている。でも先に言うと破談になってしまうかもしれないから、黙っていてほしい」と言われていました。そんなことを電話でしか話せていない私に言うのか! と逆に驚きましたが、前田さん自身、明るい口調でお話しされていたので、望む方向にまとまってよかったなと思います。地元から1つのシンボルが失われるのは残念ですけどね。
実は海外から中古の観覧車をさがしてみてほしいと依頼がありまして、観覧車、観覧車中古とかでネット情報をみていたのですが、ちょどイーゴス108の記事を拝見したところでございます。1月の話でもありますし、現在も状況に変化がないような感じなので、もし、お手数でなければ、持ち主の不動産会社をご紹介いただけないかと思ってご連絡いたしました。勝手申しますが、記事にも「何か進展するきっかけになれば」とありましたので、よろしくお願いいたします。菅原
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