NURO光のONU-HGW(HG8045Q)の無線LANがやけに遅い時の対応(仮)


我が家はNURO光のマンションタイプを利用しています。月額2,700円で下り最大2Gbpsをうたうサービスで、有線接続では1Gbps近くの速度が出る(有線接続は1000Base-Tなので1本での最大速度は1Gbpsですが、2台同時に使ってもそれぞれ1Gbps出る可能性があり、1本なら余裕があります)というものです。最近は数十GBのゲームをダウンロードさせられることも増えましたが、いつも分単位で終わるので大変助かります。

しかし以前から困っていたのが、無線での接続。NURO光のONUはホームゲートウェイ一体型で、無線ルータ機能も内蔵しています。我が家にあるONUはHuawei製の「HG8045Q」という、IEEE 802.11acにも対応したタイプ。最大1,300Mbpsに対応するとされています。

ところが実際には、どうも速度が出ません。例えば私が使用しているスマートフォン「SH-03J」では、11ac対応で最大866Mbpsになるはずが、目の前にONUがあるにも関わらず170Mbps程度でしかリンクしません。別の部屋に置いているPlanexの無線ルータだと866Mbpsで接続するので、そちらにつながった時とは体感速度が違うくらいの差があります。

さらに仕事でPCを借りた時、無線LANで接続しようとすると、なぜか11acでの接続をあきらめて、11aで繋いでしまい、54Mbps程度になってしまいます。2.4GHzの方に繋いで11nにすると72Mbpsくらい出て、そっちの方がわずかに速かったりもします。こちらもPlanexのルータの前に持っていくと、きちんと11acで繋がって高速に通信できます。

ONUとPlanexのルータは有線で接続し、同じSSIDとパスワード、セキュリティ設定などを行ったローミング環境です。それだけに、なぜONU側の接続だけがうまくいかないのかがわかりませんでした。

ネットで検索してみると、同じような症状の人が結構見つかりました。OKwaveに投稿している人は、軒並み「無線LANの実効速度は表記されているものより遅いですから~」などと丁寧な回答がつけられて終わっているのですが、上にあるとおり、そんなレベルの話はしていません。

実際に解決した人もいるので、その解決方法を見てみると、「5GHzのチャンネルを自動ではなく、手動で設定する」というもの。それで直るなら自動設定って何なんだ、と思いつつも、とりあえずチャンネルを一番大きな128に設定してみました。……スマホが866Mbpsで繋がりました。ナニコレ。

その後、チャンネル設定を再び自動に戻したところ、再接続しても866Mbpsのままです。実際に使用しても確かに高速です。ただ、ONUが目の前にあるにも関わらず電波強度が1段階落ちて、リンク速度が500Mbpsくらいになることはありますが。それでも以前よりはるかに安定しています。

11acで接続できるPCが今は手元にないので、そちらの挙動がどうなるかはわかりませんが、この感じだと問題が解消しているかもしれません。

[2019/3/18 追記]
11ac搭載のノートPCが手に入ったので試してみたところ、やはり11aでしか接続できず低速。チャンネル設定を変えても症状が変わらないため、現状では解決方法がありません。やはりPlanex製ルータであれば11acで繋がるので、PC側の問題ではないように思います。
[2021/7/30 追記]
PCだけ11acで繋がらず11aになる問題は、サポートに問い合わせて機器交換となり、同機種でも問題なく11acで接続できました。これにより本記事の大半は無駄な独り言になります(笑)。ただ同様の問題が起こっている方がいらっしゃる可能性もありますし、チャンネル設定に関しては同じ問題が起きると思われますので、元投稿は修正せず残しておきます。
[追記ここまで]

NURO光で「HG8045Q」の11acが遅いと感じる方は、どうやらチャンネル設定を1回手動でやってみて、速度が改善したら自動に戻すという手順を踏むとよさそうです。無線LANが遅い原因は他にもいろいろありますので、この方法で必ずしも改善するとは限りませんが、私と同じような状況であれば試す価値はあります。

余談ですが。個人的にNUROは大変素晴らしいサービスだとは思うのですが、唯一気になるのはONUの提供元がHuaweiとZTEの2社で、他に選択肢がないという点。この2社はどちらも中国企業で、スマートフォンなどのネットワーク機器にバックドアやスパイウェアが仕込まれているとたびたび報道されています。アメリカをはじめ各国政府から危険視され、使用禁止令を出している部署もあります。

以前はウイルス対策ソフトを提供するカスペルスキーに対し、「ロシアのウイルス対策ソフトなんかを入れていたら情報を引っこ抜かれるぞ」という声が上がったり、実際にアメリカ国家安全保障局から情報が抜かれたという話が出たりしました。私自身は中国企業の話も含めて、事実であろうとなかろうと、西側諸国と共産圏との情報戦の一環だという認識なのですが、強いてキナ臭いものを使おうとも思いませんので、NURO光にも何か選択肢があればいいのになとは思います。

NURO光のONU-HGW(HG8045Q)の無線LANがやけに遅い時の対応(仮)」への4件のフィードバック

  1. HG8045Qの設定で帯域幅を20もしくは40MHz固定に変更して、チャンネルも干渉が少ないところに固定して設定して、再起動してあげればもう少し安定すると思います。20/40/80自動で設定するとおかしな制御しているようで不安定になることが多いです。

  2. コメントありがとうございます。40MHzにしてしまうと通信速度が落ちて11acの意味が薄れますし、我が家では80MHzで2×2(866MHz)の通信ができるデバイスもあるので、弊害が大きいと思います。もし速度より安定性を求めるデバイスがあるのであれば、5GHz帯の帯域を減らすより、2.4GHz帯で11nを使って通信する方が、通信距離も伸びて利便性は高いと思われます(他の機器との干渉については別途考慮が要りますので、各々の環境次第ですが)。

  3. 石田さん
    こんにちは、しばらく時間が空いてしまったので茶々を入れただけのようになってしまいましたが、こちらではその後HG8045QとF660Aを平行利用できたので、参考までに比較情報をアップしておきます。
    まず、こちらでは2.4G帯は干渉がかなりあります。5G帯はW56は空いている状態です。以上をふまえて、まずHG8045Qはチャネル9,116~128としF660Aはチャネル5,100~112で設定して電界強度の変化を観察しました。次に使用するチャネルを入れ替えて同様に観察しました。(2.4Gは11nを使うと干渉の影響をまともに受けてしまい、変動が激しいため11gで実施)端末は11acの2×2対応のものです。

    ・至近距離(約1m)、接続レベルは-18dBm~-35dBm位でほぼ問題なし。気持ちF660Aが受信レベルが良好
    ・一番遠い部屋(約8m)、接続レベルは-40dBm~-70dBm位、干渉波レベルが強くなってきていて-60dBm位になることがあり、影響を受ける。このあたりでのHG8045QがF660Aに比べ-3dBm~-10dBm位電界強度が低下することがあり、干渉のレベルにより接続不良になる場合がある。
    ・屋外(約15m)においてはHG8045Qの11acは電界強度が不安定で接続が厳しい。F660Aは通信可能。

    不思議なのは干渉を受けると何故かHG8045Qは電波出力や帯域を絞ってしまい(WEBの管理画面からはわかりません)、端末から見える電界強度が-3dBm~-20dBm位落ちます。結果として干渉波と受信レベルが同等もしくは逆転してしまい、接続不良となっていました。至近距離では同じような電界強度なので、HG8045Qのファームウエア(V3R016C00S100)の制御がおかしいように思います。
    また、有線LAN側の通信は、HG8045Qの方が1割位早かったです。

    こんなかんじでしたので、私はF660Aを利用しようと思います。

  4. 検証ありがとうございます。F660Aも試してよい方を選べたのは幸せですね。
    記事にも書きましたが、我が家ではスマホでの11acは安定しています。問題はWindows PCでの5GHzで、HG8045Q側の5GHzを掴んだ時に限り、11aでしか繋がらず100Mbpsも出ない……という状況です。同様の症状はネット上で見当たらないので、個体の問題なのかもしれません。幸い、常時無線で使いたいPCはないので、もしそういう状況になったらまた調べてみます。

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