息子がこの春から保育所の2歳クラスに上がり、上履きが必要になりました。最初はとりあえず履けるものをと安いのを選んだのですが、どこかで「上履きは子供が一番長く履く靴」というキャッチコピーを見て考えが変わりました。
外履きは保育所や学校の行き帰り、外遊びなどで履くとしても、時間で見れば屋内にいる方が長いはずで、そうなると上履きの方が長い時間履いているというのは確か。子供の足のことを考えて、外履きは結構こだわっているのですが、上履きがおろそかになっていると気づきました。
それからしばらく、「ちょっといい上履き」を調べる日々になり、いくつか試せたりもしたので、個人的に気に入った商品ベスト3を紹介したいと思います。なお上履きは1cm刻みの商品しかないものもありますが、今回は0.5cm刻みのサイズがある商品の中から探しています。
息子は現在2歳8か月、足は16.5cmの1Eです(普通は4歳くらいのサイズらしい……)。足幅は見た目だとそんなに細くないんですが、測ってもらうとそうらしいです。子供靴のお店では足幅を測ってくれるところが多いので、一度はお近くのお店で測定してもらった上で、実物を試してみることをおすすめします。
第1位:ベタベタ歩きにならない! アキレス「瞬足@SCHOOL 101」
http://www.syunsoku.jp/model/detail/?no=SSK1010&fr=8
アキレスの瞬足といえば、運動会で速く走れるのをウリにするブランドです。ですが上履きの「瞬足@SCHOOL」は廊下を速く走る靴ではありませんのでご安心を。息子は現在、これを履いています。
注目したい特徴は3つ。まず足先が持ち上がったような形状です。運動靴なんかだとよく見かけますが、上履きではほとんどありません。普通の上履きだと、子供はどうしてもベタベタと足の裏全部を叩きつけるようにして歩いてしまいますが、こういう靴だとかかとからつま先へ自然な体重移動ができて、ベタベタ歩きになりません。本人も歩きやすそうです。ちなみに先端が上がる形状は、外履きでもシューフィッターがおすすめしていました。
2つ目は、素材が柔らかいこと。靴の前と後ろを持ってぐにゃっと曲げると、とても弱い力で曲がります。上履きの中にはソールが硬くてほとんど曲がらないものもありますが、歩くときに足にフィットせず歩きにくかったり、脱げやすかったりします。この靴は側面の布部分も柔らかく、フィット感が抜群です。かかとも持ち上がるような形状でぴったりしています。
3つ目は、幅が1.5Eという点。一般的な上履きは2Eなのでやや細めです。最近の子供の足を測定した結果から作られているそうです。息子に履かせるとやや窮屈かなとも思いましたが、布部分も少々伸びる素材で問題なさそう。横が余ってガバガバよりはいいと思います。
難点は、カラーが白しかないこと。子供が見た目を嫌がると終わりです。あと価格が上履きとしては高価で、公式通販だと2,484円。とはいえ外履きの値段と比べれば安いものです。
第2位:柔らかくてかわいい! ムーンスター「MSリトルスター01」
https://www.moonstar.co.jp/newproducts/shoesdetail.php?shoes_cd=543670
ムーンスターも子供向けの靴ではメジャーな会社です。「MSリトルスター01」は同社の上履きの中でも幼稚園向けをうたう商品で、サイズが14~21cmと小さめのラインナップです。
特徴はとにかく柔らかいこと。ソールの柔らかさに加えて、布部分もメッシュでしなやか。通気性もよさそうです。またつま先がゆったりしたデザインで余裕があります。柔らかい素材と合わせて、外反母趾を気にする人にはとても安心できると思います。
脚幅は2Eですが、素材の柔らかさもあって他の上履きよりはフィット感はあると思います。長く履いていても快適に過ごせる靴、というのを意識した商品だなと感じます。
カラーバリエーションが4色と豊富なのもいいです。息子は一時、ピンクが大好きで、他の色の靴は絶対に履かないという時期があったので、それが続いていたらこれしかないと思っていました。他にも白と水色と黄色があり、薄めの色合いが子供らしくていいです。
保育所で他の子が履いていますが、靴についている星などのデザインは息子を含めた2歳児に人気です。見た目を気に入ってくれないと履かせるのも大変ですから、重要なポイントです。価格は公式通販で2,052円。
第3位:安くても上質! アカチャンホンポ「上履き(布バレーシューズ) 」
https://akachan.omni7.jp/detail/2630163W
ベビー・子供用品を扱うアカチャンホンポで売られている上履きです。メーカーはアキレスで、日本製ですが、公式通販で900円と安価です。実は最初に買った16cmの上履きがこれでしたが、これが結構優れものです。
まず1,000円以下で買える安価な上履きの中では、ソールがとても柔らかく曲がります。有名な子供用品チェーン店や靴屋など、あちこちで上履きを触りましたが、先に紹介した2つの商品を除けば、これが一番柔らかかったです。
ただ側面の布は一般的な上履きと変わらないので、そこまでフィット感があるとは言いません。息子はやや幅が余り気味で、ゴム部分が足の甲から浮いていました。それでもソールの柔らかさのおかげか、勝手に脱げそうな感じはありませんでした。
色も白、青、ピンクがあり、ピンク好きの息子が喜んで履いていました。価格の割にはとても優れた商品だと思いますし、アカチャンホンポに行けば同じものがすぐ買えるという安心感もあります。
次点:超軽量で素足感覚! ムーンスター「はだしっこ01」
https://www.moonstar-onlineshop.com/shopdetail/000000003776/
実は最初に買おうと思っていたのは、ムーンスターの「はだしっこ01」でした。息子はまだ2歳ですし、1歳児クラスでは裸足だったので、急に窮屈な上履きなったら馴染まないんじゃないか……と思って見つけたものです。
16cmで片足約80gという軽さに加え、全面にわたりしなやかな素材、ソールが薄くて裸足のような感覚で歩ける、というところはとてもいいなと思いました。価格も公式通販で1,944円と、他に比べて高いということもありません。
ただ困ったことが2つ。裸足感覚を売りにしているためか、靴の中の親指と人差し指の間に仕切りのようなものがあります。足の指を正しく置くためのガイドだと思いますが、靴下を履いたままだと引っ掛かって邪魔という声も多く、これは一度試してみないとダメだなと思いました。
そこで近くにあるムーンスターの子供靴専門店「ゲンキキッズ」へ向かい、この靴を試させてもらおうとしたところ、「当店では取り扱っておらず、取り寄せになる」と言います。ムーンスターのサポートショップですら置いていないというのは予想外で、実物があるのは一部店舗のみだそうです。試すどころか売っていないのでは仕方ないので、ここで断念。
上履きの中でも特殊な製品なので、実物を試したい方はまず店舗に在庫があるか確認してから向かわれるといいと思います。ちなみにこの時には「近場だと北千住店にはあると思う」という答えもいただきました(遠いので行きませんでしたが)。ただ現品限りの棚にサイズ違いのものがあったので、一応実物を触ることはできました。
上履き選びのここに注意!
最後に上履きを探し回ってわかった問題・課題をお伝えします。
1つ目の問題は、いい上履きを置いている店が少ないこと。商品情報はネットでいくらでも見つかりますが、いざ実物を貯めそうと思っても、目当ての上履きを置いている店はほとんどありません。
例えば靴屋だと、上履きを置いていないということはまずありませんが、大抵は1ブランドのみで選択肢がありません。「はだしっこ01」の項でも書きましたが、メーカーのバックアップを受けたショップでさえ置いていないこともあります。ちなみに私が行ったゲンキキッズでは、「MSリトルスター01」は揃っていたので、こちらが主流の商品ということなのでしょう。
イチオシした「瞬足@SCHOOL 101」については、近所にアキレスの公式ショップがなく、アキレスの上履きを取り扱う靴屋をいくつか回りましたが、全く見当たりません。唯一置いていたのは、日本最大のショッピングセンター・イオンレイクタウンの子供靴コーナー。広いだけあってラインナップ豊富でしたが、16.5cmのサイズが見当たらず、結局試せませんでした。
最終的に、「瞬足@SCHOOL 101」をAmazonで注文しました。Amazonが出品する靴は返品無料(Amazon以外の店の出品など、無料ではないものもあるので注意)なので、とりあえず買って試すことにしましたが、息子も気に入ってくれたので返品せずに済みました。
また上履きは学校によっては指定の商品がある場合もあります。そうでなくとも、少なくとも色は青だとか、極端に形状の違うものは認められないとかいうこともあるそうなので、事前に確認は必要です。息子の保育所はかなり自由で助かりました。
子供の靴はサイズがわかりづらく、それでいて0.5cm違いでも窮屈だったりスカスカだったりするので、できるだけ足に合ったものを選びたいものです。子供靴にこだわりのある店でシューフィッターに相談して選べるのがいいと思うのですが、上履きを各種取り揃えた店には出会えなかったので、我が家も最後は自己判断になってしまいました。
紹介したような変わり種の上履きがもっと広く知られて、多くの靴屋に置いてもらえるようになれば……と期待も込めて執筆させていただきました。